毎度おなじみ、Productivity Future Vision 2011年版の冒頭シーンは出張でとある街にやってきた女性がタクシーを呼ぶシーンから始まるんですが、このシーンで表現されている未来の車に採用されている技術はかなり控えめです。実は前職時代に最初期のNISSAN CARWINGSやTOYOTA G-BOOK向けのコンテンツサービス企画に多少関わったことがあり、安全性その他の問題を考慮すると、この分野がかなり保守的な実装にならざるを得ない事情が理解できるので、なるほど、リアリティがあるな、と思ったものです。
ところが、ふと実際に自動車開発をされている方々はどんな未来像を描いているのだろうと疑問が湧いて調べてみたらMicrosoftが描いた保守的な技術活用が堅苦しく思えるほどフリーダムなアイディアに溢れていて少々面喰いました。
Toyota Fun Vii、実に過激なプランです。この映像の3:39から展開されているFun Viiの車体を分散スクリーンにしたVJイベントと似た企画(ZigBeeを使ってサッカースタジアムでペンライトを協調動作させようという話だったんですが、ZigBee技術がまだ実験室の中でしか動いていなかった頃に考えたものです。気が早すぎですよね)を考えていたことがあったので、ちょっと気持ちがわかるというか、いつかやってみたいですね。お気に入りです。
さて、Fun Viiのコンセプト(の一部)を実機で実験してしまったのがMercedes-Benzです。自動車に光学迷彩を装備してデモしています。実際にはカメラ位置をきっちり調整しないと光学迷彩にはならないんですけどね。Audiはもうちょっと地味な(その代り実際に発売されそうな雰囲気の)技術をプレゼンテーションしていますね。
自動運転の実装は、Audi Garage Parking Pilotと、自動車メーカーじゃないですがGoogle Mapsなどで交通分野に関心を抱くGoogleのSelf-DrivingCar Testの映像をどうぞ。
情報という切り口一つとっても、運転者、同乗者、他の車の運転者、傍観者等々さまざまなアクター視点が考えられ、それらの相互作用のなかで安全性を担保しつつ制御するという大変面白くもややこしいテーマだと見て取れます。最近の動向をもうちょっと勉強しなおす必要がありそうです。がんばらねば。
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